無職の時代に思ったこと
■無職を経験する
10年以上も昔の話ですが、勤務先が倒産し、無職になっていた時期があります。会社都合なので、失業保険もすぐ出るし、少しは蓄えもあった。もともと仕事が好きだった訳ではないので、働かなくていい状態が夢のようだと、とにかく嬉しかったことを覚えてます。満員電車に乗らなくていい!朝寝坊し放題!遅くまで飲み放題!好きなことし放題!やったー、天国じゃ!と。そう、ほんとに嬉しかったんです、、、最初のうちは。
■遊びまくる
しばらくは、堕落しきった生活を送ってました。1日の大半を寝て過ごすような日もありました。いかん、これじゃまるで寝たきり老人じゃないか、と思いなおし、日中は体を動かそうと、テニススクールに通ったりもしました。本読んだり映画見たり飲みに行ったりデートしたり、まぁ好き勝手し放題でした。今日がいったい何曜日なのかわからなくなるくらい、遊んでました。
■そのうち飽きる
でもね、、そんな天国のようだと思っていた生活も、1ヶ月くらいしたら、つまらなくなってきたんです。趣味でやっていたことは、たまにやるから楽しいのだと気付きました。仕事で辛い事がある、我慢している事があるからこそ、余暇の楽しみが倍増する。貴重だと思っていた余暇の時間が日常に変わった途端、有り難みが感じられず、楽しさが目減りするのです。そのうち、どうやって時間を潰すか悩むようになりました。もともと出不精で、ゲームや映画やらでダラダラして何日も家に引きこもっていても平気だった自分ですら、そんな風に変わりました。
■退職された先輩を見て思う
定年退職された方を見てきた人によると、みなさん、最初はイキイキされているそうです。でもそのうち、だんだん元気がなくなる、と。すごく分かる気がします。仕事をしているうちは、どうやって時間を過ごそうか考えなくてすみますが、時間が有り余っていると、日常の過ごし方についてよほど明確なプランを持っている人でない限り、行き詰まると思うんですね。
■まとめ
いま、仕事がものすごく嫌で早期リタイアを考えている人はたくさんいると思います。ですが、自分の経験からすると、今いる世界がいやで仕方がない、そして嫌だからこそ余計に、仕事のない向こうの世界が楽しそうに輝いて見えるかもしれないけど、実は、向こうの世界も、思ってたほどは楽しくないかもしれませんよ〜、と。「苦楽」の、”苦”の部分がないと、”楽”は楽でなくなるんじゃないか、と感じました。
仕事はいつかは辞める訳だけど、その後どうするかということは、しっかり考えないとね。私は今からやりたいことリストを作っているのですが、遊ぶこと、勉強すること、以外に、ボランティアなりなんなり仕事らしきこともする、を追加しようと思います。