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ふるさと納税について①利用者編

Twitterで、「ふるさと納税は逆累進課税」とか、「取り返す」とか紛らわしいこと書いてしまったので、税金が減ると誤解をされた方もいるのではと思い、基本的な事を書いておこうと思います。もし理解に間違いが有ればご指摘頂けると有り難いです。

いろんな自治体にふるさと納税で寄付をすると、寄付金に当たるので、税務上、寄付金税額控除が受けられるが、純粋な税負担は2000円増える。税金が減る訳でなく、先払いしているだけ。

と言うのが実態ですが、それだとわかりにくいので、次のように考えてはどうでしょうか。

●いろんな地方自治体に寄付する。寄付=税金の先払いとなり、先払いした分、自分が住んでるところの、翌年の住民税*が下がる。そこにはプラスもマイナスもない。
●2000円はふるさと納税の参加費と考える。参加すると、お礼の品がもらえるオプションが得られる。

 
*ワンストップ特例制度を利用すれば税額控除は住民税のみ。利用しなければ住民税+所得税で控除あり。ただしいずれの場合でも控除総額は変わらない。
ワンストップ特例制度とは、2015/4/1以降なら寄付する自治体が5カ所までなら確定申告が不要というもの。
参考:http://www.furusato-tax.jp/2015newrule.html

ふるさと納税で得をするのは、あくまで、お礼の品の分だけです。お礼の品として日用品をもらったら、その分支出が減るので、支出額の減額が期待できる、ということです。Twitterで、取り返す、と書いたのは、支出額を減らす、という意味でした。
 
そして、逆累進課税みたいだと思った訳は?ふるさと納税では、いろんな自治体に寄付ができます。ふるさと納税の恩恵を受ける寄付金には上限があり、世帯構成と年収によって上限が異なります。所得が高い世帯ほど上限が高くなるので、2千円の負担でお礼の品という特典をよりたくさん享受できる、ということです。
 
例えば、年収が約500万なら約7万上限で、1万ずつ寄付して7カ所から4千円相当のお礼品をもらうと28,000円お得。年収が約1000万なら約20万上限で、1万ずつ寄付して20カ所から4千円相当のお礼品をもらうと80,000円お得。世帯年収が高いほど、よりお得感が大きいわけです。(上限はふるさと納税のサイトでざっくり調べることができるので確認してください)
 
さらに言うと、ふるさと納税をクレジットカードで支払えば、カードのポイントがたまるという二重のお得感が味わえます。
 
ノーリスク・ハイリターンのふるさと納税。以前、友達にこの仕組みを説明したとき、利用しただけ得をするなんて、そんなうまい話があるのだろうか?得をする人がいる一方で、損をしている人がいるのではないか?という話になりました。実際、ある地方自治体の職員が、土日出勤して箱詰め作業している、なんて話も聞き心を痛めたり、自分が住んでいる地区の税収が減りサービスが低下するんじゃないか、と思ったり。
そこで次回は、税収が減る側の自治体、寄付を受ける側の自治体について考えてみたいと思います。